逃げた鳥さんの、その後が心配です。

 

 ここ数日、絵本の事を考えています。

 子供の頃、家には、絵本らしい絵本は、ありませんでした。

 読んでもらった、記憶も、ありません。

 『ABCブック』と『キンダーブック』。

 この二つぐらいでしょうか、何となく、憶えているのは。

 『キンダーブック』は、確か、クリスマスにサンタさんから、貰ったんです。

 『ABCブック』は、定期購読だったのかしら。

 AからZまで、どこからか、送って来てたように思います。

 試しに、インターネット検索で調べてみたら、『キンダーブック』は、こんな感じでした。

 昭和2年に我が国で始めて誕生した保育絵本だそうです。

 

フレーベル館キンダーネット『キンダーブック80年のあゆみ』より引用しました)

 

 全然、知りません。

 記憶違いでした。

 『ABCブック』に至っては、その存在すら判明しませんでした。

 

 もしかたら、『キンダー』じゃなくて、『ワンダー』?

 そう思って、ついでに『ワンダーブック』を調べたら、こんな感じでした。

cover

cover

 

 あら、これだったかしら。

 色合いといい、雰囲気といい。

 でも、絵柄が違うような。

 そもそも、絵本って、

 何歳ぐらいまでが、

 読むものなのでしょう。

cover

cover ああ、これは、質問がおかしいな。

 絵本って、

 何歳ぐらいから読み始めて、

 何歳ぐらいに〈卒業〉するもの

 なのでしょう。

 なんとなく、

 「も、いっかなー」って年齢は。

(『古本 海ねこ』絵雑誌・絵本周辺より引用

しました)

 

 少なくとも、僕の場合は、特に、絵本を〈卒業〉した感覚は、残っていません。

 多分、〈卒業〉するほど、愛読はしてはいないから。

 むしろ、図鑑や怪獣ものが多かったし。

 こんな、やつね。

            

        (これは、あくまでも、イメージです。)

 

 そうそう、ソノラマシートなんかも、よく、聴いてました。

 ぺらっぺらなセルロイドのレコードです。

 特撮ものとか、テレビマンガとか。

 

 時代ですなぁ。

 

 おっと、絵本の話でした。

 

 結局、本格的に絵本を親しむようになるのは、大学生の時。

 子供会サークル(いわゆる、『児童文化研究会』的な流れを組む集まりです。)に入っていたため、自然、絵本だの紙芝居と接する機会が増えたからです。

 

 私が、初めて、好きになった絵本は、

 

 はじめてのおつかい

 

 です。

 

 恐らく、誰もが知っている、名作中の名作でしょう。

 成人になったばかりとはいえ、まだ、髭の生えた小僧っ子。

 絵本に親しむには、決して、遅くはありません。

 

 アーシュラ・K・ル=グウィン先生流に言えば、

 絵本は子供の読むもので、大の大人が読むものではない、なんて、一体、誰が決めたのですか、

 

 です。

 そうそう、

  

 も、好きだったなぁ。

 

 最近、見かけて、どうしても欲しいわぁ、と思った絵本があります。

 

    ドラキュラ

 

 絵本の善さは、『文』もさることながら、

 やはり、その画力にこそ、あるのでしょう。

 

 まあ、絵本というくらいだから、それは、当たり前といっちゃあ、当たり前なのですが。

 

 何だか、急に、絵本が気になり始めたのは、たまたま、知り合いの方を通して、手作り絵本を作られる方と知り合い、その方と、あれこれ、話したことがきっかけでした。

 

 絵本の魅力、最高、いえ、再考といったところでしょうか。

 

 絵と言葉の織りなす力の素晴らしさ。

 

 もしかしたら、ここんところ、ずうっと、全身に無惨な《3D傷口アート》の刺青を施した女性の話を書いているからかも。

 

(参考画像は、自主規制しました)

 

 まあ、それはちょっと、穿った思い込みに過ぎるかもしれませんが。

 

 例えば、歌なんかも、同じかも。

 

 二つの要素が相俟って、一つの形を作り出す妙と言ったら良いのか。

 

 詩と音

 体と色彩

 そして、

 絵と言葉

 

 或いは、

 そこには、

 実に、シンプルな《異化》が、起ち現れているのかもしれません。

 

 絵本が、とっても、画きたくなりました。